映画『ラブ&ピース』

『愛のむきだし』や『冷たい熱帯魚』といった問題作を数多く手掛け、国際的に評価される鬼才・園子温監督が、愛をテーマに自身初となる怪獣特撮映画の要素を取り入れて描いたオリジナルの異色作。

画像: 映画『ラブ&ピース』

かつてロックミュージシャンという夢を抱いていたものの現在はさえないサラリーマンが、1 匹のミドリガメと出会ったことから始まる奇想天外な物語を描く。
主演は『地獄でなぜ悪い』に続き園監督とタッグを組む長谷川博己、彼が恋心を抱く職場の同僚役には、テレビドラマ『時効警察』以来の園組となる麻生久美子。物語の鍵を握る謎の老人役でベテラン西田敏行が出演する他、渋川清彦、松田美由紀ら多彩な顔ぶれが勢ぞろいする。

変な作品なんだけどね、傑作なんじゃないの。
不思議でシュールな独特な世界観にすさまじい愛のファンタジーというね。自分の弱さやダメさと向き合って、それに気付かせてくれるのは愛なんだけど、そんな自分を受け入れようという監督のメッセージ。
ラブ!! ダメ人間、ビバ!! ダメ人間。

地下世界で繰り広げられる西田敏行らの温かい世界が物語の骨子なのかな。
園子温監督作品なのにエロもグロも走りもない…。
長谷川博己の怪演が突き抜けててとにかく素晴らしいね。意外と歌も上手。なぜか共感できないんだけれど…。麻生久美子は可愛いんだけどね、地味過ぎるのか、あまり魅力的に見えないのが残念…。

哀しさや可笑しさ、切なさと共に奇想天外(?)に進んでいく物語のクライマックスは展開も特撮も素晴らしく、ラスト、RCサクセション『スローバラード』が心に響く。
真面目に構え過ぎると「何これ?」とか、置いてけぼり感とか感じちゃうはずなので、ゆる~い気持ちで観るのがオススメ。
笑って、泣ける素敵な作品。

シネフィル編集部 あまぴぃ

映画『ラブ&ピース』予告編

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公式サイト
http://love-peace.asmik-ace.co.jp

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