大林宣彦監督が『あの日の声を探して』の試写会で「日本人は平和難民になって気づかない。映画から作家のフィロソフィーを読み取れなくなっている」と警鐘を鳴らした。

本作に深い感銘を受けたという大林監督は「年をとっていることも大事で、僕のちょっと上の高畑勲監督、そのちょっと上の山田洋次監督と仲がいいのだけれど、戦争を体験している我々3人がそろって伝えなければいけないと思っている。だから、この映画にも人ごとならぬ関心があった」と語る。

画像: 大林宣彦監督 http://eiga.com/news/20150419/10/

大林宣彦監督

http://eiga.com/news/20150419/10/

ドキュメンタリーではなく、劇映画で反戦を伝えることについては「後の世代が同じ過ちを繰り返さない為に、ハラハラドキドキする映画を見る喜びを感じながら、“嘘から出たまこと”として、体験していない人が学ぶことができる」ことがフィクションの力だと説く。大林監督自身の作風にも触れ「僕の映画はファンタジックな恋愛映画だと思われるけれど、原子爆弾が8個出ています。アメリカでは反戦映画だと気づかれますが、日本人は平和難民になって気づかない。映画から作家のフィロソフィーを読み取れなくなっている」と警鐘を鳴らした。

アカデミー賞®5冠に輝いた『アーティスト』の監督が
激しく心揺さぶるテーマに挑んだ衝撃の感動作!!

あの日の声を探して 本予告

youtu.be

1999年、チェチェンに暮らす9歳のハジは、両親を銃殺されたショックで声を失って­しまう。姉も殺されたと思い、まだ赤ん坊の弟を見知らぬ人の家の前に捨て、一人放浪す­るハジ。彼のような子供さえも、ロシア軍は容赦なく攻撃していた。
ロシア軍から逃げ、­街へたどり着いたハジは、フランスから調査に来たEU職員のキャロルに拾われる。自分­の手では何も世界を変えられないと知ったキャロルは、せめて目の前の小さな命を守りた­いと願い始める。
ハジがどうしても伝えたかったこととは? 生き別れた姉弟と再び会うことができるのか─?

監督・脚本: ミシェル・アザナヴィシウス『アーティスト』 
出演: ベレニス・ベジョ『アーティスト』、アネット・ベニング『キッズ・オールライト』、マ­キシム・エメリヤノフ、アブドゥル・カリム・ママツイエフ、ズクラ・ドゥイシュビリ

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