「やりたいことを追うのってキラキラだよね。映画『幕が上がる』」

劇作家・平田オリザが、2012年に発表した処女小説を、人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」主演で映画化した青春ドラマ。
地方都市の高校弱小演劇部の女子生徒たちが、元学生演劇の女王だった新任教師の赴任をきっかけに、全国大会を目指し奮闘する様を描く。

画像: シネフィル映画短評 第5回『幕が上がる』

メガホンを取るのは『踊る大捜査線』シリーズなどの本広克行監督。脚本を『桐島、部活やめるってよ』の喜安浩平が手掛けた。
演劇部を指導する新任教師に『小さいおうち』などの黒木華が扮する他、『薔薇色のブー子』などのムロツヨシと志賀廣太郎ら多彩な俳優陣が共演。

恥ずかしい話、ボクももクロ知らないの…。だからどこまでがももクロのコかわからず、普通に“映画”として観たんだよね。
だから言うけど、青春映画として傑作じゃないかしら。
青春の持つ楽しさ、不安、迷い、儚さ、切なさ、この一瞬が永遠に続くんじゃないか感、そして瑞々しさ、そんなものたちに胸が熱くなる。

演劇部の学生たちそれぞれの想いや背景が劇中劇(?)「銀河鉄道の夜」に重なっていく、立体的(?)重層的(?)な構成、押し付けない脚本、素朴な街並み、巧い下手ではなく本当に自然なみんなの演技、散りばめられた小ネタ(ボクは天龍のくだりやエンドロールが好き。夢(?)妄想(?)のくだりはやや唐突かしらね)も含めて本広監督らしい演出、本当に瑞々しくて真っすぐで眩しくて美しい。

やりたいことを追うのってキラキラだよね。黒木華はやっぱり良い。
アイドル映画だとバカにせず、あの頃やりたいことを追っていたみんな、そして中学高校で部活をがんばってる子どもたちに観て欲しい。

シネフィル編集部あまぴぃ
監督 本広克行
脚本 喜安浩平
原作 平田オリザ
製作 [プロデューサー]
片山玲子、守屋圭一郎

出演者
百田夏菜子
玉井詩織
高城れに
有安杏果
佐々木彩夏
黒木華
ムロツヨシ

音楽 菅野祐悟
主題歌 青春賦
撮影 佐光朗

製作会社
[プロダクション]
ROBOT
[製作委員会]
フジテレビジョン
東映
ROBOT
電通
講談社
パルコ
配給 ティ・ジョイ
東映(配給協力)

This article is a sponsored article by
''.